間取りで後悔した人は6割も！失敗ランキングと体験談から学ぶ対策実例

「間取り、もっと考えておけばよかった…」

実は、間取りで後悔している人は6割以上にものぼります。

理想の家を建てたはずなのに、「使いづらい・寒い・狭い」などなど、住んでから気づく不便さに悩む人は少なくありません。

でも安心してください。多くの“間取りブルー”は、計画の段階で防ぐことができます！

この記事では、間取り後悔ランキングTOP10と、家を建てた先輩たちのリアルな体験談30選をもとに、後悔を防ぐための暮らしやすい家づくりのコツと実例を紹介します。

間取りで後悔した人は6割も！その理由と傾向を読み解いてみた！

マイホームを建てた人のうち、およそ6割が「間取りに後悔している」と回答しています。

この数字は少なく感じるかもしれませんが、家づくり経験者の半数以上が何かしらの不満を抱えているということ。

ここでは、後悔が生まれる主な理由と傾向を見ていきましょう。

主なテーマは次の3つです。

• どんな人が後悔しているのか（属性別傾向）
• 後悔の内容TOP5
• 後悔の背景にある心理・計画段階での落とし穴

多くの人が似た経験をしているからこそ、後悔のパターンを知ることが防止策の第一歩になります。

間取りの後悔は「建てた後に気づいた動線や収納の使いづらさ」「生活の変化に対応できなかった設計」が中心。トレンドを優先した間取りや、設計段階でのイメージ不足が大きな原因です。

このあとでは、後悔の実態をデータとともに見ていきましょう。

みんなはどんなことで後悔している？間取り失敗ランキングTOP10

間取りの後悔には、「自分も同じことをやってしまいそう」と感じるポイントが数多くあります。

ここでは、実際に家を建てた人たちのアンケート結果をもとに、よくある間取りの失敗ランキングTOP10を紹介します。

家づくりの先輩たちのリアルな声を知ることで、あなたの家づくりにもきっと活かせるはずです。

後悔の原因は「動線・収納・採光・温熱・水回り」に集約されます。特に、“おしゃれ”や“便利そう”に見える間取りを優先して後悔するケースが目立ちました。

次に紹介する10の事例を見て、「避けるべき落とし穴」を把握しておきましょう。

順位	後悔ポイント	割合（目安）
1位	収納が足りない	31.2%
2位	コンセント・照明の位置が悪い	24.8%
3位	生活動線が悪い	22.3%
4位	採光・風通しが悪い	17.5%
5位	吹き抜け・リビング階段が寒い	15.9%
6位	トイレや洗面の位置が遠い／使いにくい	14.2%
7位	リビングが狭い・家具が置けない	13.8%
8位	キッチンが孤立している	12.6%
9位	子ども部屋の位置や広さが合わない	11.3%
10位	玄関が狭く収納不足	10.8%

出典：株式会社南勝「住宅購入者意識調査」（編集部再集計）

体験談で見る！リアルな後悔30選

ランキングだけでは伝わらないのが、“感情の温度”です。

ここでは、アンケート調査をもとに再構成したリアルな体験談30選を紹介します。読んでいくと、「あ、これウチもやりそう…」と感じるものがきっと見つかるはずです。

カテゴリー	体験談タイトル	内容サマリー
動線	洗濯動線を“最短”にしたつもりが“最悪”だった話	洗う→干す→しまうの動線が分断され、毎日がプチストレス。
動線	玄関からリビングが丸見え。来客のたびに慌てる	家族用と来客用の動線を分けなかったことで後悔。
動線	2階トイレの位置が遠すぎて夜中がつらい	動線設計の盲点。生活リズムを想定していなかった例。
収納	ウォークインクローゼット、入るだけで使わない	“歩ける収納”より“使える収納”を意識すべきだった。
収納	パントリー作ったのに奥のものがカビた	広さより“使いやすさ”重視の重要性を痛感。
収納	リビング収納がなくて子どもの物があふれる	モノの量を想定しきれず、LDKが散らかりやすくなった。
採光	リビングが北向き。昼間でも電気が必要	方角と窓位置の影響を軽視してしまった。
採光	南向きにしたのに隣家の影で暗い	周囲環境を図面でしか見ていなかったミス。
採光	吹き抜けがまぶしすぎて夏はカーテン必須	採光量の“過剰”もストレスの原因になる。
温熱	リビング階段が寒くてエアコン代が倍増	吹き抜け＋階段の冷暖房効率を甘く見ていた。
温熱	床暖房をケチって設置範囲が狭すぎた	コスト優先で快適性を犠牲にした典型例。
温熱	軒ゼロデザイン、夏が地獄だった	見た目を重視しすぎて日射遮蔽を失った。
水回り	洗面所が狭くて朝の支度が大混雑	家族の人数変化を想定せずに設計。
水回り	脱衣所と洗面が一体で使いづらい	プライバシー面の考慮不足で後悔。
水回り	トイレの音がリビングに響く	位置関係の盲点。来客時にも気になる問題。
キッチン	アイランド型、かっこいいけど片付かない	デザイン優先で生活感のコントロールが難化。
キッチン	冷蔵庫スペース、測り間違えて入らなかった	設備寸法の確認不足による凡ミス。
キッチン	勝手口をなくして後悔。ゴミ出しが不便	家事動線の見落とし。
リビング	ソファを置いたら通れなくなった	家具配置のシミュレーション不足。
リビング	テレビの位置が逆光で見づらい	窓と壁の位置関係を甘く見た例。
リビング	吹き抜けの音が響きすぎて落ち着かない	家族の生活音が全体に伝わる構造の盲点。
子ども部屋	6畳×2部屋より、将来仕切れる10畳が良かった	柔軟性の欠如が原因。
子ども部屋	勉強机の位置、照明が逆だった	東西の採光を考慮していなかった。
子ども部屋	収納扉の開閉でベッドが置けない	家具配置を先に考えるべきだった。
玄関	土間収納をケチってベビーカーが入らない	子育て世帯の典型的失敗。
玄関	玄関ドアが南向きで夏が灼熱	方角と通風の盲点。
玄関	家族用の帰宅動線を作らなかった	生活導線を家族目線で設計できていなかった。
外構	駐車場の勾配が急で車を擦る	高低差と車種を考慮していなかった。
外構	ポストの位置が玄関から遠すぎた	生活の“ちょっとした手間”が積み重なった例。

出典：株式会社南勝「住宅購入者意識調査」／体験談は編集部再構成

後悔を防ぐ！間取りづくりの具体的な対策5選

順位	意識したいポイント	意識している人の割合（目安）
1位	家事動線（洗う・干す・しまうの流れ）	82%
2位	収納計画（量より“使う場所”で考える）	78%
3位	採光・通風（窓の位置と高さのバランス）	65%
4位	断熱・気密性能（数値で性能を確認）	59%
5位	将来の可変性（10年後も使いやすい設計）	53%

出典：編集部再調査（住宅検討者200名アンケート／2024年）

「間取りの後悔」は、ほんの小さな“見落とし”から生まれます。でも逆にいえば、事前に気づいておくことでほとんどの後悔は防げるということ。

ここでは、実際の体験談や専門家の意見をもとに、後悔を減らすための具体的な5つの対策を紹介します。

✅ 対策①：家事動線は「洗う・干す・しまう」を一直線に

毎日の家事で最もストレスになりやすいのが「洗濯動線の悪さ」。間取りを考えるときは、洗う→干す→しまうがスムーズにつながるように配置するのが鉄則です。

• 洗面所の隣にランドリールームを配置
• 干す場所を室内・外どちらも確保
• ファミリークローゼットを隣接

✅ 対策②：収納は“量”より“使う場所”で考える

「収納は多ければ安心」と思われがちですが、使う場所の近くにあることが本当の使いやすさです。

• リビング横に“見せない収納”を
• 各部屋の“行動の起点”近くに収納を配置
• 通路に面した壁面収納も検討

✅ 対策③：採光と通風は「窓の位置と高さ」で決まる

明るいリビングをつくるには、南向きだけを意識しても不十分です。
重要なのは、窓の高さと向きのバランス。

• ハイサイドライト（高窓）で明るさを確保
• 隣家との距離を考えて視線カット
• 北向きでも採光計画を立てれば十分明るい

✅ 対策④：温熱環境は“性能値”で判断する

吹き抜けやリビング階段は人気ですが、「冬寒い・夏暑い」という後悔の定番にも。
これを防ぐには、デザインより性能を優先することです。

• UA値0.46以下（高断熱基準）を意識
• C値1.0以下（気密性）を目標に
• 断熱材や窓の性能をチェック

✅ 対策⑤：間取りは「今」だけでなく「10年後」も想定する

間取りの後悔で多いのが、「子どもの成長」や「夫婦の働き方の変化」に対応できなかったケース。
可変性を持たせておくと、長く快適に暮らせます。

• 子ども部屋は仕切れる設計に
• 将来は1階で生活が完結できるように
• 趣味や在宅ワークにも使える余白を残す

間取りで後悔しないためによくある質問（Q&A）

間取りを検討中の人からよく寄せられる質問をまとめました。多くの人が悩むポイントには、後悔を防ぐヒントが隠れています。

ここでは、家づくり経験者の声＋専門家視点の両方を踏まえて回答していきます。

まとめ

これまでの記事では、間取りで後悔しやすい原因と、その解決策を「データ・体験談・専門家の知見」から多角的に解説しました。

改めて、大切なポイントを整理しておきましょう。

• 約6割の人が「間取りで後悔」を経験している。
• 後悔の多くは「動線・収納・採光・温熱環境・将来対応」に集中。
• トレンド間取り（吹き抜け・WIC・回遊動線）は“使いこなせる設計”が前提。
• 「壁面積で考える収納計画」や「UA値・C値の確認」で失敗を減らせる。
• 家づくりは“完璧を目指すより、調整しやすい余白を残す”のが成功のコツ。

間取りの後悔は、建てた後にしか気づけないことも多いですが、多くの人の失敗や体験談を知ることが最大の予防策になります。

これから家づくりを始める方は、今回紹介したランキング・体験談・対策を参考に、“10年後も暮らしやすい家”を目指してみてください。